コラム
屋根
屋根の修理費用はいくら?費用相場や業者選びのポイントなどを解説
2023.12.09
「新築から10年が経過し、屋根が古くなって汚れが目立つようになってきた」
「この間の台風で、屋根の一部が破損してしまった」
など、経年劣化や災害で屋根の修理が必要になるケースがあります。
しかし、これまで屋根の修理を実施したことがない場合、費用相場や修理方法がわからず、不安に感じることも多いでしょう。
そこで今回は、屋根修理の費用相場について詳しく解説します。また、屋根修理のタイミングの見極め方や業者選びのポイントなども解説しますので、これから屋根修理をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
屋根は、常に雨風や紫外線の影響を受けており、時間が経つにつれて少しづつ劣化していきます。また、大雨や強風、地震などで突発的なダメージを受けるケースもあるでしょう。
屋根は住宅を雨風などから守る重要な役割を担っており、劣化や不具合を放置していると、雨漏りなどの二次被害が発生する可能性があります。そこで、住まいを守るためにも、必要に応じて屋根修理を実施しなければなりません。
しかし、ひとえに屋根修理といってもさまざまな方法があり、方法によって修理できる不具合や費用相場が異なります。ここでは、屋根修理の方法と費用相場について解説します。
スレートや金属屋根を屋根材として使用している場合、表面に塗装が行われていますが、表面の塗膜が少しづつ劣化していきます。塗膜が劣化すると、防水機能を失い雨漏れの原因となるため、定期的な塗り直しが必要となります。
ただし、屋根の塗り替え工事は屋根の不具合や劣化を解消するというよりも、美観を維持・回復させたり、耐久性を高めて劣化しにくくしたりするのに適した方法です。そのため、すでに劣化が進んでいる状態の屋根には施工できない場合があります。
屋根材の劣化は進行しているものの、下地は傷んでいない場合におすすめの修理補法です。屋根塗装では対応できない劣化具合でも、カバー工法なら修理できる可能性があります。
ただし、カバー工法を行う場合、屋根材が限定されることが注意点です。既存の屋根材の上から新しい屋根材を施工するため、もともとの屋根材がフラットな形状でなければなりません。さらに、屋根材が二重になって構造躯体に負担がかかることから、瓦屋根などの重量の重い屋根材では実施できません。
なお、既存の外壁材を撤去したり、撤去した外壁材を処分したりする費用がかからないため、葺き替えよりも工期が短く費用を抑えやすいのが魅力です。
葺き替えとは、既存の屋根材や下地材などをすべて撤去し、新しい屋根材を取り付ける方法です。屋根をまるごと交換するため、下地まで傷んでいるような深刻な劣化でも施工できます。
ただし、葺き替えは既存の屋根材を撤去・処分する工程が必要になるうえに、新しい屋根材の費用もかかるため、高額な修理代がかかります。
いったん既存の屋根材を撤去し、下地や野地板を新しいものに交換した後、撤去した屋根材を再び取り付ける方法です。
屋根材そのものは劣化していないものの、視野字や野地板は劣化している場合に採用される修理方法です。とくに、瓦は耐用年数が長いため、葺き直しによる修理が行われるケースがあります。
葺き替えとは異なり、既存の屋根材を再利用できることから、屋根材の処分費や新しい屋根材の材料代がかからず、コストを抑えやすいことがポイントです。
屋根の塗り替え工事やカバー工法、葺き替えなどの屋根修理は、屋根全体を修理する方法です。
しかし、部分的に劣化や不具合が生じるケースもあるでしょう。ここでは、部分的な屋根修理の方法や費用相場を解説します。
たとえば、天井にシミができていることを発見し、屋根の表面的な修理で対応できる場合は20〜35万円程度、屋根の表面だけでなく、下地や野地板もダメージを受けている場合は25〜55万円が相場です。
なお、雨漏りが複数個所から起こっていたり、屋根の雨漏りが原因で構造躯体までダメージを受けていたりする場合は大規模な修繕が必要となり、数百万円を超える高額な費用がかかる可能性があります。
瓦屋根の場合は棟瓦、スレートや金属屋根の場合は棟板金と呼ばれる屋根材が施工されますが、屋根の中でもとくに傷みやすい部分です。
棟部分に色あせやズレ、崩れなどが見られたら修理が必要であり、放っておくと雨漏りになるリスクがあります。屋根棟の修理費用は20万円〜35万円が相場であり、修理範囲や屋根材の種類によって金額がかわります。
なお、屋根材の部分修理・一部交換にかかる修理費用の目安は5〜15万円程度が相場です。
屋根塗装や外壁塗装のタイミングで点検してもらうケースが多いですが、部分的に修理する場合は10〜30万円が修理費用の相場となります。
屋根は日頃から状態をチェックするのがむずかしいため、どのように屋根修理のタイミングを判断すべきかわからない方も多いでしょう。
屋根修理のタイミングは、以下の2つの要素からおおよその時期を判断できます。
・屋根材の耐用年数
・屋根の不具合や劣化症状
それぞれ詳しく見ていきましょう。
このように、陶器瓦以外の屋根材は、塗装や部分補修が必要です。屋根の状態をチェックするのはむずかしいため、自宅で採用している屋根材を把握し、年数を目安に屋根修理の時期を判断するとよいでしょう。
また、屋根材によって耐用年数が決まっており、こちらは屋根材自体の寿命を指します。ただ、耐用年数を長くするのは、定期的なメンテナンスを実施し、良い屋根の状態を維持することが重要です。
このような劣化や不具合が起こった場合、屋根修理が必要であるといえます。
ただ、屋根の上に登って状態を確認するのは非常に危険です。近隣の高い建物から見える場合など、可能な範囲でチェックしてみてください。
屋根修理は数十万円、場合によっては数百万円の費用がかかるため、できるだけ安くする方法を検討している方も多いしょう。
屋根修理を安くする方法について調べていると、「屋根修理に火災保険が使えます!」といった広告を見かけることがあります。
結論として、屋根修理で火災保険が使えるケースもありますが、すべての屋根修理に使えるわけではありません。たとえば、以下の条件に当てはまっている場合は、火災保険を使える可能性があります。
・屋根修理が必要となった原因が災害によるものである
・被害が発生してから3年以内である
・屋根補修の費用が免責金額を超えている
火災や台風、大雨、強風などの災害で、屋根補修が必要になった場合は、火災保険の補償を使って工事できる可能性があります。
たとえば、強風で飛んできた飛来物が自宅の屋根にぶつかってひび割れが生じたというケースでは、偶発的に起きた風災に該当するため火災保険の補償を受けられるでしょう。
ただし、条件に該当する場合でも、加入している保険の内容や設定している免責金額によっては、適用されないケースもあります。火災保険で屋根周知ができるかもしれないという場合は、まず加入している保険の内容を詳しくチェックしてみてください。
屋根修理は高額な費用がかかるため、全額自己負担で支払うのがむずかしい方もいるでしょう。
しかし、屋根修理は先延ばしにすると状態が悪化するリスクがあるため、適切なタイミングで実施しなければなりません。
ここでは、屋根の修理費用をまとめて支払うのがむずかしいときの対処法を解説します。
金融機関やローン商品、借入金額、返済期間などによって、金利が変わるため、いくつかの商品を比較してみるのがおすすめです。
また、すでに住宅ローンを借りている場合、住宅ローンの借入先に相談すると、金利優遇を受けられる場合があります。そのほか、自分で銀行を探したり、屋根修理業者に相談したりする方法もあります。
ただし、ローンには審査があり、必ず借りられるとは限りません。ローンが通らないことを想定して、ほかの資金調達方法についても考えておきましょう。
たとえば、国が実施している「長期優良化リフォーム推進事業制度」という補助金制度では、中古住宅の質の向上、子育てする生活環境の向上を目的として、既存住宅のリフォームを実施するときに補助金を利用できます。
こちらの補助金制度では、屋根の軽量化などのリフォーム工事であれば対象となる可能性があり、1戸あたり最大100万円の補助を受けられます。
そのほか、自治体ごとに実施している助成金・補助金制度のなかには、屋根修理に利用できるものもあるため、積極的に情報収集してみましょう。
屋根修理は金額面に注目してしまいがちですが、安さだけで業者を選ぶのはおすすめしません。
屋根修理は相場があり、相場よりも安い見積もりを提示する業者は、手抜き工事をするなど悪質なサービスを提供するところもあるからです。
そこで、屋根修理で失敗しないために、業者を選ぶときのポイントについて解説します。
屋根の修理ができる業者といってもさまざまな業者があり、屋根の修理を専門にしているところもあれば、住宅全般のリフォームに対応しているところなどがあります。
そのため、実施予定の屋根の修理内容に対して、施工実績が豊富なところに依頼することをおすすめします。たとえば、屋根塗装をする場合、屋根塗装の施工実績が豊富な業者に依頼すると、施工不良などでトラブルになるリスクを軽減できるでしょう。
なお、施工実績は業者のホームページで確認できるため、依頼前に確認するようにしてください。
たとえば、屋根から雨漏りが発生している場合、原因がわからないままカバー工法を行っても、下地が傷んでいるとダメージが残ったままになってしまいます。その場合、住宅の腐敗がどんどん進み、最終的に大規模な修繕が必要になる可能性があるでしょう。
このように、屋根修理は表面的な対処では問題を解決できません。そのため、原因をきちんと特定し、適切な解決方法を提案してくれる業者に依頼することが大切です。
屋根は依頼者が見えないところであることを利用して、不要な修理の提案をして高額な見積もりを提示したり、相場より高い見積もりを提示したりするような悪徳業者がいるのも事実です。
一方、点検の結果を写真で残し、依頼者がわかりやすいように必要な修理を提案してくれる業者は信頼性が高いといえます。また、優良業者なら、見積もりもわかりやすいものを提示してくれるはずであるため、見積もりの内容についても慎重に確認しましょう。
今回は、屋根修理の方法や費用相場について解説しました。
屋根修理は部分的な修理のほか、塗り替えやカバー工法、葺き替え、葺き直しなどさまざまな方法があります。自宅の屋根材の種類や劣化症状に合わせて適切な方法を選ぶことに加え、費用相場を把握しておくことでスムーズな屋根修理を進められるでしょう。
また、屋根修理には火災保険や助成金・補助金が使えるケースがあります。お得に屋根修理を実施するためにも、自宅の屋根修理に使える制度がないか事前に確認することが大切です。
ぜひ今回の記事を参考に、納得できる屋根修理を実施してみてください。
「この間の台風で、屋根の一部が破損してしまった」
など、経年劣化や災害で屋根の修理が必要になるケースがあります。
しかし、これまで屋根の修理を実施したことがない場合、費用相場や修理方法がわからず、不安に感じることも多いでしょう。
そこで今回は、屋根修理の費用相場について詳しく解説します。また、屋根修理のタイミングの見極め方や業者選びのポイントなども解説しますので、これから屋根修理をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
屋根修理の費用相場
屋根は、常に雨風や紫外線の影響を受けており、時間が経つにつれて少しづつ劣化していきます。また、大雨や強風、地震などで突発的なダメージを受けるケースもあるでしょう。
屋根は住宅を雨風などから守る重要な役割を担っており、劣化や不具合を放置していると、雨漏りなどの二次被害が発生する可能性があります。そこで、住まいを守るためにも、必要に応じて屋根修理を実施しなければなりません。
しかし、ひとえに屋根修理といってもさまざまな方法があり、方法によって修理できる不具合や費用相場が異なります。ここでは、屋根修理の方法と費用相場について解説します。
塗り替え工事
屋根修理の代表的な方法の一つは、屋根の塗り替え工事(屋根塗装)です。スレートや金属屋根を屋根材として使用している場合、表面に塗装が行われていますが、表面の塗膜が少しづつ劣化していきます。塗膜が劣化すると、防水機能を失い雨漏れの原因となるため、定期的な塗り直しが必要となります。
ただし、屋根の塗り替え工事は屋根の不具合や劣化を解消するというよりも、美観を維持・回復させたり、耐久性を高めて劣化しにくくしたりするのに適した方法です。そのため、すでに劣化が進んでいる状態の屋根には施工できない場合があります。
塗装が必要な屋根材 | スレート屋根 金属屋根 セメント瓦・コンクリート瓦 |
費用相場 | 30坪の住宅で40〜80万円程度 |
カバー工法
カバー工法は、既存の屋根材の上から、新しい屋根材を施工する修理方法です。屋根材の劣化は進行しているものの、下地は傷んでいない場合におすすめの修理補法です。屋根塗装では対応できない劣化具合でも、カバー工法なら修理できる可能性があります。
ただし、カバー工法を行う場合、屋根材が限定されることが注意点です。既存の屋根材の上から新しい屋根材を施工するため、もともとの屋根材がフラットな形状でなければなりません。さらに、屋根材が二重になって構造躯体に負担がかかることから、瓦屋根などの重量の重い屋根材では実施できません。
なお、既存の外壁材を撤去したり、撤去した外壁材を処分したりする費用がかからないため、葺き替えよりも工期が短く費用を抑えやすいのが魅力です。
カバー工法ができる屋根 | スレート屋根 金属屋根(フラットな形状のもの) アスファルトシングル |
費用相場 | 30坪の住宅で80〜120万円程度 |
葺き替え
屋根修理の方法のなかで、最も大規模な工事となるのが葺き替えです。葺き替えとは、既存の屋根材や下地材などをすべて撤去し、新しい屋根材を取り付ける方法です。屋根をまるごと交換するため、下地まで傷んでいるような深刻な劣化でも施工できます。
ただし、葺き替えは既存の屋根材を撤去・処分する工程が必要になるうえに、新しい屋根材の費用もかかるため、高額な修理代がかかります。
葺き替えができる屋根材 | 瓦屋根 スレート屋根 アスファルトシングル (全ての屋根材) |
費用相場 | 30坪の住宅で150〜200万円程度 |
葺き直し(瓦屋根)
葺き替えは、瓦屋根で施工可能な屋根修理の方法です。いったん既存の屋根材を撤去し、下地や野地板を新しいものに交換した後、撤去した屋根材を再び取り付ける方法です。
屋根材そのものは劣化していないものの、視野字や野地板は劣化している場合に採用される修理方法です。とくに、瓦は耐用年数が長いため、葺き直しによる修理が行われるケースがあります。
葺き替えとは異なり、既存の屋根材を再利用できることから、屋根材の処分費や新しい屋根材の材料代がかからず、コストを抑えやすいことがポイントです。
吹き替えができる屋根材 | 瓦屋根 |
費用相場 | 30坪の住宅で150〜250万程度 |
そのほかの屋根修理の費用相場
屋根の塗り替え工事やカバー工法、葺き替えなどの屋根修理は、屋根全体を修理する方法です。
しかし、部分的に劣化や不具合が生じるケースもあるでしょう。ここでは、部分的な屋根修理の方法や費用相場を解説します。
屋根の雨漏り修理
屋根の雨漏りは、原因や屋根の劣化具合によって必要な修理が異なるため、費用の目安に幅があります。たとえば、天井にシミができていることを発見し、屋根の表面的な修理で対応できる場合は20〜35万円程度、屋根の表面だけでなく、下地や野地板もダメージを受けている場合は25〜55万円が相場です。
なお、雨漏りが複数個所から起こっていたり、屋根の雨漏りが原因で構造躯体までダメージを受けていたりする場合は大規模な修繕が必要となり、数百万円を超える高額な費用がかかる可能性があります。
屋根棟の修理
屋根面と屋根面が合わさっている頂上部分を「棟(大棟)」と言い、頂上部分の大棟から下に向かっている棟のことは隅棟と呼ばれます。瓦屋根の場合は棟瓦、スレートや金属屋根の場合は棟板金と呼ばれる屋根材が施工されますが、屋根の中でもとくに傷みやすい部分です。
棟部分に色あせやズレ、崩れなどが見られたら修理が必要であり、放っておくと雨漏りになるリスクがあります。屋根棟の修理費用は20万円〜35万円が相場であり、修理範囲や屋根材の種類によって金額がかわります。
屋根材の部分修理・一部交換
屋根材が部分的に割れたり、ズレたりした場合、部分的に修理・交換が必要となります。とくに、台風による強風や飛来物がぶつかったときに発生しやすい症状です。なお、屋根材の部分修理・一部交換にかかる修理費用の目安は5〜15万円程度が相場です。
雨樋・軒天の修理・交換
屋根の付帯部分と言われる雨樋や軒天に不具合が起こることもあります。屋根塗装や外壁塗装のタイミングで点検してもらうケースが多いですが、部分的に修理する場合は10〜30万円が修理費用の相場となります。
屋根修理のタイミング
屋根は日頃から状態をチェックするのがむずかしいため、どのように屋根修理のタイミングを判断すべきかわからない方も多いでしょう。
屋根修理のタイミングは、以下の2つの要素からおおよその時期を判断できます。
・屋根材の耐用年数
・屋根の不具合や劣化症状
それぞれ詳しく見ていきましょう。
屋根材のメンテナンス時期で判断する
住宅の屋根に用いられる屋根材はさまざまな種類がありますが、屋根材ごとにメンテナンス時期が決まっています。屋根材 | メンテナンス時期(塗装・部分補修など) | 耐用年数 |
スレート | 7〜15年 | 15〜35年 |
陶器瓦 | 原則不要 | 40〜60年 |
セメント瓦 | 10〜20年 | 20〜40年 |
ガルバリウム鋼板 | 10〜20年 | 30〜40年 |
トタン | 6〜10年 | 10〜20年 |
アスファルトシングル | 10年前後 | 20〜30年 |
このように、陶器瓦以外の屋根材は、塗装や部分補修が必要です。屋根の状態をチェックするのはむずかしいため、自宅で採用している屋根材を把握し、年数を目安に屋根修理の時期を判断するとよいでしょう。
また、屋根材によって耐用年数が決まっており、こちらは屋根材自体の寿命を指します。ただ、耐用年数を長くするのは、定期的なメンテナンスを実施し、良い屋根の状態を維持することが重要です。
屋根の不具合や劣化症状で判断する
屋根材ごとに、おおよそのメンテナンス時期は決まっていますが、あくまで目安となります。天候や周辺の環境によっても劣化のスピードが変わるため、より正確な修理時期を判断するには、屋根の不具合や劣化症状を見つけるのがおすすめです。屋根材 | 劣化状況・不具合 |
瓦 | ●瓦のひび割れ・破損 ●瓦のズレ ●漆喰の変色 ●漆喰のひび割れ ●漆喰の崩れ など |
スレート | ●色褪せ ●チョーキング ●欠けや割れ ●ズレや落下 ●膨れ など |
ガルバリウム鋼板(金属屋根) | ●色褪せ ●チョーキング ●サビの発生 など |
アスファルトシングル | ●色落ち ●石落ち ●破損 ●剥がれ など |
このような劣化や不具合が起こった場合、屋根修理が必要であるといえます。
ただ、屋根の上に登って状態を確認するのは非常に危険です。近隣の高い建物から見える場合など、可能な範囲でチェックしてみてください。
屋根修理に火災保険が使える?
屋根修理は数十万円、場合によっては数百万円の費用がかかるため、できるだけ安くする方法を検討している方も多いしょう。
屋根修理を安くする方法について調べていると、「屋根修理に火災保険が使えます!」といった広告を見かけることがあります。
結論として、屋根修理で火災保険が使えるケースもありますが、すべての屋根修理に使えるわけではありません。たとえば、以下の条件に当てはまっている場合は、火災保険を使える可能性があります。
・屋根修理が必要となった原因が災害によるものである
・被害が発生してから3年以内である
・屋根補修の費用が免責金額を超えている
火災や台風、大雨、強風などの災害で、屋根補修が必要になった場合は、火災保険の補償を使って工事できる可能性があります。
たとえば、強風で飛んできた飛来物が自宅の屋根にぶつかってひび割れが生じたというケースでは、偶発的に起きた風災に該当するため火災保険の補償を受けられるでしょう。
ただし、条件に該当する場合でも、加入している保険の内容や設定している免責金額によっては、適用されないケースもあります。火災保険で屋根周知ができるかもしれないという場合は、まず加入している保険の内容を詳しくチェックしてみてください。
屋根の修理費用の支払いがむずかしい場合の対処法
屋根修理は高額な費用がかかるため、全額自己負担で支払うのがむずかしい方もいるでしょう。
しかし、屋根修理は先延ばしにすると状態が悪化するリスクがあるため、適切なタイミングで実施しなければなりません。
ここでは、屋根の修理費用をまとめて支払うのがむずかしいときの対処法を解説します。
ローンの利用を検討する
屋根修理では、リフォームローンを利用できる場合があります。金融機関やローン商品、借入金額、返済期間などによって、金利が変わるため、いくつかの商品を比較してみるのがおすすめです。
また、すでに住宅ローンを借りている場合、住宅ローンの借入先に相談すると、金利優遇を受けられる場合があります。そのほか、自分で銀行を探したり、屋根修理業者に相談したりする方法もあります。
ただし、ローンには審査があり、必ず借りられるとは限りません。ローンが通らないことを想定して、ほかの資金調達方法についても考えておきましょう。
利用できる補助金・助成金制度がないか調べる
全国の自治体や国が実施している助成金や補助金制度で、屋根修理に利用できるものもあります。たとえば、国が実施している「長期優良化リフォーム推進事業制度」という補助金制度では、中古住宅の質の向上、子育てする生活環境の向上を目的として、既存住宅のリフォームを実施するときに補助金を利用できます。
こちらの補助金制度では、屋根の軽量化などのリフォーム工事であれば対象となる可能性があり、1戸あたり最大100万円の補助を受けられます。
そのほか、自治体ごとに実施している助成金・補助金制度のなかには、屋根修理に利用できるものもあるため、積極的に情報収集してみましょう。
屋根修理の業者を選ぶときのポイント
屋根修理は金額面に注目してしまいがちですが、安さだけで業者を選ぶのはおすすめしません。
屋根修理は相場があり、相場よりも安い見積もりを提示する業者は、手抜き工事をするなど悪質なサービスを提供するところもあるからです。
そこで、屋根修理で失敗しないために、業者を選ぶときのポイントについて解説します。
屋根の修理実績が豊富である
屋根修理を依頼するときは、修理実績が豊富な業者に依頼するようにしましょう。屋根の修理ができる業者といってもさまざまな業者があり、屋根の修理を専門にしているところもあれば、住宅全般のリフォームに対応しているところなどがあります。
そのため、実施予定の屋根の修理内容に対して、施工実績が豊富なところに依頼することをおすすめします。たとえば、屋根塗装をする場合、屋根塗装の施工実績が豊富な業者に依頼すると、施工不良などでトラブルになるリスクを軽減できるでしょう。
なお、施工実績は業者のホームページで確認できるため、依頼前に確認するようにしてください。
原因を特定し最適な解決方法を提案してくれる
屋根修理では、原因を特定し、原因を根本解決できる修理が重要となります。たとえば、屋根から雨漏りが発生している場合、原因がわからないままカバー工法を行っても、下地が傷んでいるとダメージが残ったままになってしまいます。その場合、住宅の腐敗がどんどん進み、最終的に大規模な修繕が必要になる可能性があるでしょう。
このように、屋根修理は表面的な対処では問題を解決できません。そのため、原因をきちんと特定し、適切な解決方法を提案してくれる業者に依頼することが大切です。
提案や見積もりがわかりやすい
屋根修理の業者を選ぶときは、提案や見積もりがわかりやすいこともポイントの一つです。屋根は依頼者が見えないところであることを利用して、不要な修理の提案をして高額な見積もりを提示したり、相場より高い見積もりを提示したりするような悪徳業者がいるのも事実です。
一方、点検の結果を写真で残し、依頼者がわかりやすいように必要な修理を提案してくれる業者は信頼性が高いといえます。また、優良業者なら、見積もりもわかりやすいものを提示してくれるはずであるため、見積もりの内容についても慎重に確認しましょう。
まとめ
今回は、屋根修理の方法や費用相場について解説しました。
屋根修理は部分的な修理のほか、塗り替えやカバー工法、葺き替え、葺き直しなどさまざまな方法があります。自宅の屋根材の種類や劣化症状に合わせて適切な方法を選ぶことに加え、費用相場を把握しておくことでスムーズな屋根修理を進められるでしょう。
また、屋根修理には火災保険や助成金・補助金が使えるケースがあります。お得に屋根修理を実施するためにも、自宅の屋根修理に使える制度がないか事前に確認することが大切です。
ぜひ今回の記事を参考に、納得できる屋根修理を実施してみてください。
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